pen-iconpen-icon逆光イラストの描き方|光源・影色・輪郭の光を塗る手順

逆光イラストは、キャラクターの背後に光源を置き、手前側を大きな影にしながら、光源に近い輪郭へ光を残して塗るのが基本です。
髪や肩、服の外側などに光を入れることで、背後から光が当たっていることを表現できます。

ただし、逆光だからといって輪郭を一周均一に縁取ればよいわけではありません。
光源に向いた面には光を入れ、体の中心には広い影を置くことで、光の方向とキャラクターの立体感を表現できます。

逆光の塗り方を理解するには、まず光源の位置と、それによって生まれる光と影の関係を押さえておくことが大切です。光源と陰影の基本から学び直したい方は、光源と陰影の基礎も参考にしてみてください。

この記事では、イラストレーターのtonoshi先生による、パルミー月謝制講座「同じ手順で一緒に色塗り講座【逆光編】」の内容をもとに、全体の影色を決めるところから、髪や服への光と影、反射光、背景・加工まで、逆光イラストを塗る手順をメイキングでご紹介します。

逆光イラストを塗る5ステップ

逆光イラストは、まずキャラクター全体の影色を決めてから、光源に近い部分へ光を加えていくと、光と影の方向を揃えやすくなります。

     
  1. パーツ分けを確認し、全体に共通する影色を仮置きする
  2.  
  3. 光源に近い輪郭へ光を残し、髪に1影・2影を足す
  4.    
  5. 服の立体とシワに沿って光・影を入れる
  6.  
  7. 肌・目・小物にも同じ方向の光源を反映する
  8. 背景、反射光、線画色、色調補正を全体で整える

今回のメイキングでは、ペイントソフトのCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用しています。

逆光では手前側が影、輪郭側が光になる

逆光イラスト

逆光では、光源はキャラクターの背後にあります。

光源とキャラクターを結ぶ方向を考えると、光源に向いた面やシルエットの外側には光が届きやすくなります。一方、カメラ側の大部分はキャラクター自身が光を遮るため、広い範囲が影になります。

そのため、逆光ではキャラクターの中心を暗くしつつ、髪や肩、服などの光源に近い部分へ光を残すことで、背後から光が当たっていることを表現できます。

また、周囲の壁や地面、空などから反射した弱い光が、キャラクターの手前側へ入ることもあります。
主光源と反射光を同じ強さにせず、最も明るい部分を背後からの光側に残すことが、逆光らしい陰影を作るポイントです。

逆光のイラストはコントラストを高くしやすく、印象的な雰囲気を出すことができます。
ここからは、実際のメイキングを見ながら、逆光の色塗りを進めていきましょう。

なお、逆光ではない一般的な光の当たり方では、光源の位置によって顔や体の凹凸にさまざまな影が生まれます。一般的な顔や体の影のつけ方を確認したい方は、顔・体の影のつけ方も参考にしてみてください。

使用ブラシとレイヤーを準備する

重ねムラブラシ

重ねムラブラシ

今回のメイキングでは、主に「重ねムラブラシ」で色を塗っていきます。
タッチを重ねると色が濃くなるブラシで、筆圧のコントロールによって様々な描き味を出せます。

tonoshi先生は、重ねムラブラシの硬さを「95(4つめのブロック)」に設定して使用しています。これは講師の作例で使用されている設定値なので、同じブラシを使う場合の参考にしてください。

現在のCLIP STUDIO PAINTで重ねムラブラシが見つからない場合は、「ペン・ブラシ_Ver.1.10.9」のダウンロード画面を確認してみてください。

その他のブラシ

細かい箇所をしっかり塗りたいときには「丸ペン」を使用します。
塗った箇所を削りたい場合は「消しゴム(硬め)」を使います。

広範囲をぼかすように塗る際には、「エアブラシ(柔らか)」で色を置きます。

1. キャラクター全体の影色を決める

パーツ分けを確認する

影色の雰囲気を決める

解説イラストは、髪・目・肌・服などのパーツを色分けした段階のものです。
各パーツはバケツツールで塗りつぶした後、丸ペンで細かい箇所を埋めています。

影色を仮置きするレイヤーを作る

塗りフォルダの上にレイヤーを作る

髪・目・肌など、パーツごとに色分けしたレイヤーは、一つの塗りフォルダにまとめます。
その上に新規レイヤーを作成し、塗りフォルダにクリッピングしましょう。

このレイヤーは、キャラクター全体の影色や影の範囲を決めるために使用します。
塗りフォルダにクリッピングしたことで、キャラクター全体から色がはみ出すことなく、全てのパーツに影を置くことができます。

逆光ではキャラクターの広い範囲が影になるため、最初に全パーツへ同じ影色を置いておくと、全体の色味に統一感を出しやすくなります。

影の形を大まかに決める

影色を置いて雰囲気を決める

重ねムラブラシを使って、暗めの青色を塗っていきます。

影の形の雰囲気を確認するだけなので、大まかに色を置きましょう。
光源に近く、光が当たりやすい輪郭の付近は影色を塗らずに残しながら塗ります。

塗り終わり

髪の上部は、消しゴムで影を削って整えています。
この段階でキャラクター全体に影を入れ、逆光の大まかな光と影の配置を決めます。

影の色を決める

影の色を決める

影の形を決めたら、レイヤーの合成モードを乗算に設定します。
レイヤーの不透明度のスライダーを動かしながら、キャラクターに合った影の濃さを探しましょう。

この後、ベースの影色の中にさらに1影・2影を入れて立体感を出すため、最初の影色は濃くしすぎないことがポイントです。

色味も調整したい場合は、色調補正の「色相・彩度・明度」を使って、影色の色相や彩度、明度を調整することもできます。

影色を各パーツのレイヤーに移す

パーツ分けした色を影色に変更する

先ほど影色を置いたレイヤーは、あくまで全体の雰囲気を確認するためのものです。
影色が決まったら、パーツごとのレイヤーに移しておきます。

まずは、肌の影色を肌レイヤーに移します。
スポイトで先ほど決めた肌の影色を取得しましょう。

肌の影色を移す

パーツ分けをした各レイヤーには「透明ピクセルをロック」を設定してあります。
これにより、肌の形からはみ出さずに影色を塗れます。

影色の移行完了

同じように各パーツへ影色を移していきます。
すべてのパーツに影色を入れ終えたら、次の工程へ進みましょう。

影色の確認用レイヤーを非表示にする

雰囲気の確認用レイヤーを非表示

影の雰囲気を確認するために作った乗算レイヤーは、ここで非表示にします。
以降は使用しません。

正常な影色

乗算レイヤーを外したことで、各パーツ本来の色に影色が反映された状態になります。

2. 髪に輪郭の光・1影・2影を入れる

髪は、ベースの影色を土台にして、逆光の光→1影→2影→ハイライトの順番で塗っていきます。
光や1影などを塗る際には、それぞれ新規レイヤーを作り、ベースの髪レイヤーにクリッピングをして塗ります。

髪の光の部分を塗る

重ねムラブラシを使って、ベースの影色の上から逆光の光を塗ります。

逆光では、輪郭を一周均一に縁取るのではなく、光源の位置と髪の立体を考えて光を入れることがポイントです。
今回のイラストでは背後から光が当たっているため、後頭部から頭頂にかけてやや広めに光を入れています。

消しゴムで光の形を整える

消しゴムで光を削る

重ねムラブラシで塗った箇所を消しゴムで削り、光の形を整えます。

「重ねムラブラシで塗る→消しゴムで削る」を繰り返しながら、光の範囲を調整していきましょう。

髪を塗るときは、光の形も髪の流れに沿わせます。
つむじから毛束が広がる方向を意識して、光のシルエットを作っていきましょう。

逆光の光の色を調整する

光の色を調整する

髪の両端にも光を入れます。
明るくなっている髪の奥側の部分と、影になっている髪の手前側の部分がハッキリして、立体感が出てきました。

光を入れ終えたら、色調補正や塗りつぶしなどを使って光の色を調整します。

今回のイラストでは、ピンク寄りのオレンジ味のある逆光を想定しています。
逆光の色相も考えて各パーツの光を塗ることで、統一感が生まれます。

1影を入れる

1影を入れる

ベースの影色の中にさらに1影を入れます。

ベースの影色の色をスポイトで取得して、明度を少しだけ下げた色を使います。
光を塗ったときと同じように、重ねムラブラシで塗った後、消しゴムで影の形を整えます。

毛先に近い部分は、影色が濃くなるように塗っています。
頭部の右上の跳ねている毛は、光の近くに影色を置いてメリハリをつけています。

影を塗るときも、つむじから流れている毛束に沿って形を作っていきましょう。

2影を入れる

2影を入れる

さらに濃い色で2影を入れます。
正方形のカラーピッカーから、1影の色よりも右下にカーソルを移動させて、明度を下げて彩度を上げた色を使っています。

2影は広範囲に入れすぎず、毛束と毛束の間や根元など、影が深くなる部分に絞って入れましょう。

影と光を整える

光と影を整える

途中で1影の形を確認し、必要に応じてレイヤーに戻って影の範囲を調整します。
今回のメイキングでは、1影の範囲を広げ、毛先にはエアブラシで暗さを足しています。

また、光が弱く当たっているつむじの手前側は、色を少し暗くします。
光を塗ったレイヤーの透明ピクセルをロックした後、髪の影色をスポイトで取得して、重ねムラブラシで色を重ねています。

ハイライトを入れる

ハイライトを入れる

最後にハイライトを入れます。今回のメイキングでは、青みがかった光を想定しています。

まず大まかに場所を決め、重ねムラブラシで柔らかいハイライトを置きます。
その上から、さらに明るい色を使って硬めのハイライトを加えて髪の質感を整えます。

3. 黒い服に光とシワの影を入れる

服に光を入れる

光を塗る

服も髪と同じように、光→影の順番で塗っていきます。

今回はベースの色が暗く、影を入れづらくなりそうだったため、服の色を少し明るくしてから塗っています。

首元の服の弛みなど、シワの形も意識しながら光を入れましょう。
光源の位置を考え、光が当たる面と影になる面を分けることで、暗い服にも立体感を出せます。

服に柔らかい光を入れる

下部を塗る

エアブラシを使って、服の下部に柔らかい光を入れます。

ここでは、逆光の光源とは別で、キャラクターの手前側には弱めの青色の光源を想定しています。
髪のハイライトに使った色と同じような青みのある色を使うことで、キャラクター全体の光の色を揃えています。

服の影を入れる

影を入れる

逆光なので服のベースは影色になっていますが、さらに濃い影でシワを塗ることで、より立体感を表現できます。

画面を引いて全体のバランスを確認しながら、シワの形に沿って影を入れていきましょう。

袖に影と光を入れる

服の影を入れる2

袖の部分も同様に、シワの形に沿って陰影を入れます。

ジャケットの裏地が紫色なので、反射した紫色の光をエアブラシで入れています。
ジャケットの裏地の紫色と、袖の反射光の紫色を分かりやすくするため、袖のフチに沿って濃い影を入れます。

服の影の色味を調整する

服の影の色味を変える

服の下部は、手前側から入る青い反射光の影響を受けやすい部分です。

影レイヤーの透明ピクセルをロックした後、エアブラシで青系の色を使い、服の下側の影を塗ります。

さらに、重ねムラブラシで柔らかい黒色の影を加え、明るい部分と暗い部分の差を整えています。

4. 肌・目・小物へ同じ光源を反映する

他のパーツを塗る

髪や服と同じように、肌・目・ジャケットなどの他のパーツにも、逆光の光源を意識して陰影を入れていきます。

ポイントは、パーツごとに別々の光を考えるのではなく、最初に決めた光源の位置をイラスト全体で共有することです。
光源に近い部分には光を残し、手前側には影を置くことで、キャラクター全体の陰影に統一感が生まれます。

パーツを塗り終えたら、線画の色も調整して塗りと馴染ませます。

おくれ毛やピアスなどのアクセサリーは、線画を描かずに塗りだけで描き足しています。

5. 背景・反射光・線画色を整えて完成

背景と反射光を加える

キャラクターの塗りが完成したら、背景を追加して全体の雰囲気を整えます。

背景や周囲の物体から反射する光も意識して、必要な部分に弱い光を加えましょう。
ただし、反射光は逆光の主光源より弱くすることで、背後からの光を主役として見せられます。

線画の色を馴染ませる

逆光では全体のコントラストが強くなるため、線画を真っ黒のままにするより、周囲の色に合わせて少し色を変えると、塗りと自然に馴染みやすくなります。

背景や加工を入れて完成

背景と仕上げをして完成

最後に街の背景を追加し、加工も施してイラストの完成です。
キャラクターの背後から当たっている光が印象的な、まとまりのある逆光イラストに仕上がりました。

影色の雰囲気、逆光の色合い、背後からの光が作る陰影の形なども考えて、逆光イラストを描いてみてください。

逆光に見えないときのチェックポイント

塗り終わっても逆光らしく見えない場合は、次のポイントを確認してみましょう。

     
  1. 光源の位置が、パーツごとの塗りで変わっていないか
  2.  
  3. 輪郭を同じ幅で一周するように光らせていないか
  4.  
  5. キャラクターの体の中心まで明るくしすぎていないか
  6.  
  7. 1影・2影を広く入れすぎて、髪や服の形が読みにくくなっていないか
  8.  
  9. 反射光が主光源より強くなっていないか

特に、輪郭の光だけを強くすると「逆光らしさ」は出ても、キャラクターの立体感が弱くなることがあります。
光源に向いた面と影になる面を意識しながら、全体の明暗バランスを調整してみてください。

逆光以外にも、光の方向や反射光の入れ方によってイラストの雰囲気は変わります。
さまざまな光の表現を比較してみたい方は、逆光・反射光などの光の演出も参考にしてみてください。

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パルミー月謝制講座で逆光の塗り方をさらに学ぶ

この記事では、キャラクターの背後に光源を置き、全体の影色を決めてから、髪や服に光と影を入れていく逆光イラストの塗り方を紹介しました。

さらに、逆光のイラストを実演を見ながら詳しく学びたい方は、パルミーの月謝制講座「同じ手順で一緒に色塗り講座【逆光編】」をぜひご覧ください。

同じ手順で一緒に色塗り講座【逆光編】
  • ブラシの動かし方
  • 線画やパーツ分けのポイント
  • 逆光で顔・体・服を塗っていく手順
  • お手軽な背景の描き方
  • 仕上げ・加工のテクニック
講座の内容

講座ではブラシストロークの解説・実演があり、見栄え良く塗るためのブラシの動かし方も学べます。
逆光でキャラクターを表現する方法を学んで、素敵なイラストに仕上げてみてください。

パルミー月謝制では、初心者向けから応用まで幅広いイラスト講座をオンラインで受講できます。
講師の実演を見ながら、描き方のコツを学べるのも魅力です。

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おすすめ月謝制講座

逆光イラストは、キャラクターの背後に光源を置き、手前側を大きな影にしながら、光源に近い輪郭へ光を残して塗るのが基本です。
髪や肩、服の外側などに光を入れることで、背後から光が当たっていることを表現できます。

ただし、逆光だからといって輪郭を一周均一に縁取ればよいわけではありません。
光源に向いた面には光を入れ、体の中心には広い影を置くことで、光の方向とキャラクターの立体感を表現できます。

逆光の塗り方を理解するには、まず光源の位置と、それによって生まれる光と影の関係を押さえておくことが大切です。光源と陰影の基本から学び直したい方は、光源と陰影の基礎も参考にしてみてください。

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逆光イラストを塗る5ステップ

逆光イラストは、まずキャラクター全体の影色を決めてから、光源に近い部分へ光を加えていくと、光と影の方向を揃えやすくなります。

     
  1. パーツ分けを確認し、全体に共通する影色を仮置きする
  2.  
  3. 光源に近い輪郭へ光を残し、髪に1影・2影を足す
  4.    
  5. 服の立体とシワに沿って光・影を入れる
  6.  
  7. 肌・目・小物にも同じ方向の光源を反映する
  8. 背景、反射光、線画色、色調補正を全体で整える

今回のメイキングでは、ペイントソフトのCLIP STUDIO PAINT(クリスタ)を使用しています。

逆光では手前側が影、輪郭側が光になる

逆光イラスト

逆光では、光源はキャラクターの背後にあります。

光源とキャラクターを結ぶ方向を考えると、光源に向いた面やシルエットの外側には光が届きやすくなります。一方、カメラ側の大部分はキャラクター自身が光を遮るため、広い範囲が影になります。

そのため、逆光ではキャラクターの中心を暗くしつつ、髪や肩、服などの光源に近い部分へ光を残すことで、背後から光が当たっていることを表現できます。

また、周囲の壁や地面、空などから反射した弱い光が、キャラクターの手前側へ入ることもあります。
主光源と反射光を同じ強さにせず、最も明るい部分を背後からの光側に残すことが、逆光らしい陰影を作るポイントです。

逆光のイラストはコントラストを高くしやすく、印象的な雰囲気を出すことができます。
ここからは、実際のメイキングを見ながら、逆光の色塗りを進めていきましょう。

なお、逆光ではない一般的な光の当たり方では、光源の位置によって顔や体の凹凸にさまざまな影が生まれます。一般的な顔や体の影のつけ方を確認したい方は、顔・体の影のつけ方も参考にしてみてください。

使用ブラシとレイヤーを準備する

重ねムラブラシ

重ねムラブラシ

今回のメイキングでは、主に「重ねムラブラシ」で色を塗っていきます。
タッチを重ねると色が濃くなるブラシで、筆圧のコントロールによって様々な描き味を出せます。

tonoshi先生は、重ねムラブラシの硬さを「95(4つめのブロック)」に設定して使用しています。これは講師の作例で使用されている設定値なので、同じブラシを使う場合の参考にしてください。

現在のCLIP STUDIO PAINTで重ねムラブラシが見つからない場合は、「ペン・ブラシ_Ver.1.10.9」のダウンロード画面を確認してみてください。

その他のブラシ

細かい箇所をしっかり塗りたいときには「丸ペン」を使用します。
塗った箇所を削りたい場合は「消しゴム(硬め)」を使います。

広範囲をぼかすように塗る際には、「エアブラシ(柔らか)」で色を置きます。

1. キャラクター全体の影色を決める

パーツ分けを確認する

影色の雰囲気を決める

解説イラストは、髪・目・肌・服などのパーツを色分けした段階のものです。
各パーツはバケツツールで塗りつぶした後、丸ペンで細かい箇所を埋めています。

影色を仮置きするレイヤーを作る

塗りフォルダの上にレイヤーを作る

髪・目・肌など、パーツごとに色分けしたレイヤーは、一つの塗りフォルダにまとめます。
その上に新規レイヤーを作成し、塗りフォルダにクリッピングしましょう。

このレイヤーは、キャラクター全体の影色や影の範囲を決めるために使用します。
塗りフォルダにクリッピングしたことで、キャラクター全体から色がはみ出すことなく、全てのパーツに影を置くことができます。

逆光ではキャラクターの広い範囲が影になるため、最初に全パーツへ同じ影色を置いておくと、全体の色味に統一感を出しやすくなります。

影の形を大まかに決める

影色を置いて雰囲気を決める

重ねムラブラシを使って、暗めの青色を塗っていきます。

影の形の雰囲気を確認するだけなので、大まかに色を置きましょう。
光源に近く、光が当たりやすい輪郭の付近は影色を塗らずに残しながら塗ります。

塗り終わり

髪の上部は、消しゴムで影を削って整えています。
この段階でキャラクター全体に影を入れ、逆光の大まかな光と影の配置を決めます。

影の色を決める

影の色を決める

影の形を決めたら、レイヤーの合成モードを乗算に設定します。
レイヤーの不透明度のスライダーを動かしながら、キャラクターに合った影の濃さを探しましょう。

この後、ベースの影色の中にさらに1影・2影を入れて立体感を出すため、最初の影色は濃くしすぎないことがポイントです。

色味も調整したい場合は、色調補正の「色相・彩度・明度」を使って、影色の色相や彩度、明度を調整することもできます。

影色を各パーツのレイヤーに移す

パーツ分けした色を影色に変更する

先ほど影色を置いたレイヤーは、あくまで全体の雰囲気を確認するためのものです。
影色が決まったら、パーツごとのレイヤーに移しておきます。

まずは、肌の影色を肌レイヤーに移します。
スポイトで先ほど決めた肌の影色を取得しましょう。

肌の影色を移す

パーツ分けをした各レイヤーには「透明ピクセルをロック」を設定してあります。
これにより、肌の形からはみ出さずに影色を塗れます。

影色の移行完了

同じように各パーツへ影色を移していきます。
すべてのパーツに影色を入れ終えたら、次の工程へ進みましょう。

影色の確認用レイヤーを非表示にする

雰囲気の確認用レイヤーを非表示

影の雰囲気を確認するために作った乗算レイヤーは、ここで非表示にします。
以降は使用しません。

正常な影色

乗算レイヤーを外したことで、各パーツ本来の色に影色が反映された状態になります。

2. 髪に輪郭の光・1影・2影を入れる

髪は、ベースの影色を土台にして、逆光の光→1影→2影→ハイライトの順番で塗っていきます。
光や1影などを塗る際には、それぞれ新規レイヤーを作り、ベースの髪レイヤーにクリッピングをして塗ります。

髪の光の部分を塗る

重ねムラブラシを使って、ベースの影色の上から逆光の光を塗ります。

逆光では、輪郭を一周均一に縁取るのではなく、光源の位置と髪の立体を考えて光を入れることがポイントです。
今回のイラストでは背後から光が当たっているため、後頭部から頭頂にかけてやや広めに光を入れています。

消しゴムで光の形を整える

消しゴムで光を削る

重ねムラブラシで塗った箇所を消しゴムで削り、光の形を整えます。

「重ねムラブラシで塗る→消しゴムで削る」を繰り返しながら、光の範囲を調整していきましょう。

髪を塗るときは、光の形も髪の流れに沿わせます。
つむじから毛束が広がる方向を意識して、光のシルエットを作っていきましょう。

逆光の光の色を調整する

光の色を調整する

髪の両端にも光を入れます。
明るくなっている髪の奥側の部分と、影になっている髪の手前側の部分がハッキリして、立体感が出てきました。

光を入れ終えたら、色調補正や塗りつぶしなどを使って光の色を調整します。

今回のイラストでは、ピンク寄りのオレンジ味のある逆光を想定しています。
逆光の色相も考えて各パーツの光を塗ることで、統一感が生まれます。

1影を入れる

1影を入れる

ベースの影色の中にさらに1影を入れます。

ベースの影色の色をスポイトで取得して、明度を少しだけ下げた色を使います。
光を塗ったときと同じように、重ねムラブラシで塗った後、消しゴムで影の形を整えます。

毛先に近い部分は、影色が濃くなるように塗っています。
頭部の右上の跳ねている毛は、光の近くに影色を置いてメリハリをつけています。

影を塗るときも、つむじから流れている毛束に沿って形を作っていきましょう。

2影を入れる

2影を入れる

さらに濃い色で2影を入れます。
正方形のカラーピッカーから、1影の色よりも右下にカーソルを移動させて、明度を下げて彩度を上げた色を使っています。

2影は広範囲に入れすぎず、毛束と毛束の間や根元など、影が深くなる部分に絞って入れましょう。

影と光を整える

光と影を整える

途中で1影の形を確認し、必要に応じてレイヤーに戻って影の範囲を調整します。
今回のメイキングでは、1影の範囲を広げ、毛先にはエアブラシで暗さを足しています。

また、光が弱く当たっているつむじの手前側は、色を少し暗くします。
光を塗ったレイヤーの透明ピクセルをロックした後、髪の影色をスポイトで取得して、重ねムラブラシで色を重ねています。

ハイライトを入れる

ハイライトを入れる

最後にハイライトを入れます。今回のメイキングでは、青みがかった光を想定しています。

まず大まかに場所を決め、重ねムラブラシで柔らかいハイライトを置きます。
その上から、さらに明るい色を使って硬めのハイライトを加えて髪の質感を整えます。

3. 黒い服に光とシワの影を入れる

服に光を入れる

光を塗る

服も髪と同じように、光→影の順番で塗っていきます。

今回はベースの色が暗く、影を入れづらくなりそうだったため、服の色を少し明るくしてから塗っています。

首元の服の弛みなど、シワの形も意識しながら光を入れましょう。
光源の位置を考え、光が当たる面と影になる面を分けることで、暗い服にも立体感を出せます。

服に柔らかい光を入れる

下部を塗る

エアブラシを使って、服の下部に柔らかい光を入れます。

ここでは、逆光の光源とは別で、キャラクターの手前側には弱めの青色の光源を想定しています。
髪のハイライトに使った色と同じような青みのある色を使うことで、キャラクター全体の光の色を揃えています。

服の影を入れる

影を入れる

逆光なので服のベースは影色になっていますが、さらに濃い影でシワを塗ることで、より立体感を表現できます。

画面を引いて全体のバランスを確認しながら、シワの形に沿って影を入れていきましょう。

袖に影と光を入れる

服の影を入れる2

袖の部分も同様に、シワの形に沿って陰影を入れます。

ジャケットの裏地が紫色なので、反射した紫色の光をエアブラシで入れています。
ジャケットの裏地の紫色と、袖の反射光の紫色を分かりやすくするため、袖のフチに沿って濃い影を入れます。

服の影の色味を調整する

服の影の色味を変える

服の下部は、手前側から入る青い反射光の影響を受けやすい部分です。

影レイヤーの透明ピクセルをロックした後、エアブラシで青系の色を使い、服の下側の影を塗ります。

さらに、重ねムラブラシで柔らかい黒色の影を加え、明るい部分と暗い部分の差を整えています。

4. 肌・目・小物へ同じ光源を反映する

他のパーツを塗る

髪や服と同じように、肌・目・ジャケットなどの他のパーツにも、逆光の光源を意識して陰影を入れていきます。

ポイントは、パーツごとに別々の光を考えるのではなく、最初に決めた光源の位置をイラスト全体で共有することです。
光源に近い部分には光を残し、手前側には影を置くことで、キャラクター全体の陰影に統一感が生まれます。

パーツを塗り終えたら、線画の色も調整して塗りと馴染ませます。

おくれ毛やピアスなどのアクセサリーは、線画を描かずに塗りだけで描き足しています。

5. 背景・反射光・線画色を整えて完成

背景と反射光を加える

キャラクターの塗りが完成したら、背景を追加して全体の雰囲気を整えます。

背景や周囲の物体から反射する光も意識して、必要な部分に弱い光を加えましょう。
ただし、反射光は逆光の主光源より弱くすることで、背後からの光を主役として見せられます。

線画の色を馴染ませる

逆光では全体のコントラストが強くなるため、線画を真っ黒のままにするより、周囲の色に合わせて少し色を変えると、塗りと自然に馴染みやすくなります。

背景や加工を入れて完成

背景と仕上げをして完成

最後に街の背景を追加し、加工も施してイラストの完成です。
キャラクターの背後から当たっている光が印象的な、まとまりのある逆光イラストに仕上がりました。

影色の雰囲気、逆光の色合い、背後からの光が作る陰影の形なども考えて、逆光イラストを描いてみてください。

逆光に見えないときのチェックポイント

塗り終わっても逆光らしく見えない場合は、次のポイントを確認してみましょう。

     
  1. 光源の位置が、パーツごとの塗りで変わっていないか
  2.  
  3. 輪郭を同じ幅で一周するように光らせていないか
  4.  
  5. キャラクターの体の中心まで明るくしすぎていないか
  6.  
  7. 1影・2影を広く入れすぎて、髪や服の形が読みにくくなっていないか
  8.  
  9. 反射光が主光源より強くなっていないか

特に、輪郭の光だけを強くすると「逆光らしさ」は出ても、キャラクターの立体感が弱くなることがあります。
光源に向いた面と影になる面を意識しながら、全体の明暗バランスを調整してみてください。

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