pen-iconpen-icon男性の下半身の筋肉の描き方講座 〜上半身に続いて下半身もマスター〜

男性のイラストを男らしく、また女性の体つきと差別化するにはどうしたらいいのだろう...
こんな悩みをお持ちの方は『男性の下半身の筋肉の描き方講座』で筋肉の配置から描き方まで学んでいきましょう!


男性の下半身の筋肉構造

下半身の筋肉の説明

まずは、下半身の筋肉を簡単に解説していきます。
下のイラストは、前面から見た下半身の筋肉図です。

前面から見た下半身の筋肉図

上から順に、大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)、縫工筋(ほうこうきん)、内転筋郡(ないてんきんぐん)、薄筋(はっきん)、大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)です。

下半身の筋肉の名称

続いて、長腓骨筋(ちょうひこつきん)、腓腹筋(ひふくきん)、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、ヒラメ筋です。

長腓骨筋や腓腹筋

この中で特に意識をするのは、縫工筋(ほうこうきん)、大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、腓腹筋(ひふくきん)です。

縫工筋や大腿直筋

大腿直筋、内側広筋、外側広筋は3つセットで大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と呼ばれます。
厳密には、大腿直筋の後ろに中間広筋(ちゅうかんこうきん)という筋肉があり、それと4つセットで大腿四頭筋と呼ばれるのですが、中間広筋は大腿直筋に隠れて表面上は見えないので、この講座では割愛(かつあい)しています。
これらのポイントについては、STEP3、4の下半身の筋肉パーツの描き方にて解説していきます。

表面上で見えない筋肉

続いて背面から見た下半身の筋肉図です。
上から順に、中殿筋(ちゅうでんきん)、大殿筋(だいでんきん)、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)、薄筋(はっきん)、 大内転筋(だいないてんきん)、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半腱様筋(はんけんようきん)、 半膜様筋(はんまくようきん)です。

背面から見た下半身の筋肉

続いて、腓腹筋、ヒラメ筋です。

腓腹筋やヒラメ筋

この中で特に意識をするのは、大殿筋、大腿二頭筋、半腱様筋(はんけいようきん)、半膜様筋(はまくようきん)、腓腹筋です。

意識すべき筋肉の名称

大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋は3つセットでハムストリングスと呼ばれます。
これらのポイントも、STEP3、STEP4にて解説していきます。

ハムストリングス

続いて筋肉の位置を立体的に捉えるために、横向きと斜め向きも見てみましょう。
横向きの筋肉を描く時のポイントは、中殿筋の位置と、そこから繋がる全面の筋肉と背面の筋肉を分ける腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の見え方に注意をしましょう。

横と斜めから見た下半身の筋肉

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下半身の形の取り方と筋肉の描き方

下半身の形の取り方

正面からの下半身の基本的な形の取り方を解説していきます。
まず初めに、下の下半身のイラストをご覧ください。
これは、脚を描き慣れていない方がやってしまいがちな、誤った下半身の描き方です。

誤った下半身の描き方

この描き方では絶対に駄目という訳ではありませんが、よりリアリティを持たせるために少し修正を加えてみます。
ヒトの脚の骨は、骨盤から垂直に地面に下りているわけではなく、骨盤の外側からやや内側に向かって斜めに下りています。

人の足の生え方

そして、その太ももの骨の先端が、内股に出っ張りを作ります。
ただし、ここは膝ではありません。
この出っ張りを描く際に、縫工筋(ほうこうきん)のラインを描き加えると、よりそれらしく見えます。

縫工筋のラインを描く

内股の出っ張り下に膝のお皿があり、そこからさらに、少し内側にすぼませるように膝下のラインを描きます。

膝と膝下のラインを描く

くるぶしは、カタカナのハの字のラインに配置します。

くるぶしの配置

修正前と修正後の線画を比べてみると、修正後は腰から膝上へ、膝下から足首にかけて二段階にすぼまっているのがお分かりいただけると思います。

修正前と後の下半身の線画

続いて横向きの下半身の描き方です。
脚は大きくS字を描くように形を取ります。

横向きの下半身の描き方

横向きで難しいのは人物が前後に倒れないように重心のバランスを取ることです。
バランスを取る時に人物の耳の付け根から地面に向かって垂直に線を引くと、重心線が取れます。

重心線を引く

重心線が地面と接しているところに、人物の土踏まずがあるように描くと、人物が真っ直ぐ立っているように見えます。

土踏まずを描く

また、女性は背中のカーブを大きくし、腰を後ろに引き気味にすると女性らしい立ち姿になります。

女性の立ち姿

姿勢の悪いキャラは、背中を丸め、腰を後傾させて前につき出すようにするとそれらしく見えます。

姿勢の悪いキャラの描き方

どの直立姿勢でも共通して気を付けるのは、膝が重心線を通るようにするのと、足首が膝よりも前に出ないようにすることです。
ただし、膝を曲げているときは、膝が重心線を通らないこともあるので気をつけましょう。

重心線と膝の位置関係

正面の筋肉の描き方

それでは、下半身の筋肉パーツの描き方を解説していきます。
正面から下半身を見たときに目立つ筋肉は、大腿直筋、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、この3つセットの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と、縫工筋(ほうこうきん)、腓腹筋(はいふくきん)です。

正面から見た下半身の描き方

最初に説明した、骨盤の外側から内側に下りる骨のラインに沿って、縫工筋を描きます。
その縫工筋の外側に隣接して、大腿四頭筋を描きます。

縫工筋と大腿四頭筋を描く

ふくらはぎの筋肉、腓腹筋が内側に見えますので、ふくらはぎは内側の膨らみを大きめに描きます。

内側のふくらはぎは大きめに描く

もう少し描き込みがする場合は、太ももの内側の内転筋郡(ないてんきんぐん)と薄筋(はっきん)の境目の線を描いたり、大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)と縫工筋、大腿直筋(だいたいちょっきん)の境目を描いても良いでしょう。

さらに筋肉を描き加える

また、膝の向きと足の向きは同じ方向を向きますので、膝は内側を向いているのに足は外側を向いている等が無いようにしましょう。

膝と脚の向きに注意する

女性の場合、筋肉の描き込みはあまりしない方が柔らかさが出て良いのですが、縫工筋のラインを少し描いてあげるとリアルさが増します。

縫工筋のラインを加える

女性は骨盤が広いので、脚の付け根が男性よりも左右に開いており、両太ももの間がわずかに離れています。

男女の骨盤の違い

また、太ももの向こうにお尻の肉が見えるのも女性ならではですが、これは女性のお尻は男性よりも脂肪が多く、お尻の肉が付く位置も男性より低いためです。

男女のお尻の脂肪の違い

また、男性は腰から太ももにかけて太くなり、膝上にかけて緩やかにカーブを描きますが、女性は太ももの付け根あたりに最もボリュームがあり、膝にかけて急激にシュッと細くなるので描き分けをすると絵に説得力が増します。

男女の下半身の描き分け

背面の筋肉の描き方

続いて背面の筋肉のパーツの描き方を解説していきます。
背面から下半身を見たときに目立つ筋肉は、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、この3つセットのハムストリングスと、大殿筋、中殿筋、腓腹筋です。

背面からみた下半身の描き方

背面で難しいのがお尻なのですが、お尻の筋肉はちょうど豆を2つに割ったような形に盛り上がります。

お尻の筋肉の描き方

男性のお尻にはえくぼがありますが、これは骨盤と太ももの骨の接続部にあたります。
えくぼはお尻の脂肪が少ない男性ならではですが、特に引き締まったアスリートによく見られます。

骨盤と骨の境目のえくぼ

太ももの裏のハムストリングスは半腱様筋と半膜様筋を1つの束とし、大腿二頭筋との境目を描いてあげるのが良いでしょう。

太ももの裏側の描き方

腓腹筋は前面と同じく、内側寄りに配置します。

腓腹筋の配置

膝裏の描写は、ハムストリングスと腓腹筋の形や配置を意識しつつ、アルファベットのHを書くようにすると、それらしく見えます。

膝裏はHの形に描く

また、女性のお尻は前面でも説明したように、男性よりも骨盤が広いのでお尻が左右にふっくらと広がります。

女性の背面から見た下半身の筋肉

男性のお尻の筋肉はお尻の上部から中間部に付きますが、女性のお尻の脂肪はお尻の下部に付くので、 男女で肉が付く位置が違うということを意識して描きましょう。

男女で肉がつく位置が異なる

実際に男性の下半身の筋肉を描く

実践イラストメイキング

それでは、これまでの内容を振り返りながら、走っている人物を実際に描いていきます。
先に大まかなラフを取っていますので、下半身の描き方に重点を置きながら、まずは裸体のラフを起こします。

裸体のラフ

走っているときは、体のねじりを意識します。
顔は進行方向を向き、髪は後ろになびかせてスピード感を出します。

体のねじりを意識する

走るという動きは脚だけでなく全身の筋肉を使いますので、上半身にもバランスよく筋肉を付けていきます。
奥の脚の向きは、太ももは大腿直筋と内側広筋が見え、外側広筋は隠れて見えません。

見えない部分の筋肉

内腿には内転筋郡と薄筋の境目を描き加えます。

内腿の筋肉の描き方

まだ少し物足りない気がするので、縫工筋のラインも描き加えました。

縫工筋のラインを加える

腓腹筋、ひざ下の骨のラインを描きます。

腓腹筋とひざ下のラインを描く

奥の脚は上に持ち上げる力が加わっていますので、太ももの表の大腿四頭筋が収縮し、盛り上がります。

太ももの盛り上がりを描く

手前の脚は、縫工筋のラインを描き加え、大腿直筋と外側広筋を描きます。

手前側の脚の描き方

お尻の筋肉も少し覗くように描いてあげます。
手前の脚は後ろに蹴り上げる力が加わっていますので、太ももの裏側とお尻の筋肉が収縮し、盛り上がります。これで裸体のラフは完成です。

お尻の筋肉を描き加える

続いて陰影をつけていきます。
右手前から左奥に光が差している想定で塗っていきます。

陰影を付ける

まずは、ざっくりと体全体と、腕や脚の下面(しためん)に影を付けていきます。

体全体に大まかに影をつける

大まかな影が付けたら、ブラシサイズを小さくして細かい影を付けていきます。
体のひねりを強調する為、服のシワを斜めに大きく付けました。

細かい影をつける

筋肉は発達すると厚みが出ますので、それぞれの筋肉ごとに丸みや厚みがあるのを意識しながら影を付けていきます。
筋肉と筋肉の境目はシャープに、丸みのある部分はぼかして柔らかく影を付けると良いでしょう。

筋肉の境目をぼかす

今の影をつけた状態では少し立体感に乏しいので、さらにもう一段階影を付けていきます。
先程付けた影の中で、埋もれてしまった細部の影を塗り足します。
ここで影を入れすぎるとくどくなってしまうので、本当に必要なところだけに絞って塗っていきます。
最後に、影の不透明度を調整して完成です。

影の入れすぎに注意

完成したイラストがこちらです。

男性の下半身イラスト

まとめ

「男性の下半身の筋肉の描き方講座」はいかがでしたか?
Palmieでは幸坊先生が解説する「男性の身体を理解する!上半身の筋肉の描き方講座」を公開しています。こちらもぜひチェックしてみてくださいね!


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イラレポ
投稿完了

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こんな悩みをお持ちの方は『男性の下半身の筋肉の描き方講座』で筋肉の配置から描き方まで学んでいきましょう!


男性の下半身の筋肉構造

下半身の筋肉の説明

まずは、下半身の筋肉を簡単に解説していきます。
下のイラストは、前面から見た下半身の筋肉図です。

前面から見た下半身の筋肉図

上から順に、大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)、縫工筋(ほうこうきん)、内転筋郡(ないてんきんぐん)、薄筋(はっきん)、大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)です。

下半身の筋肉の名称

続いて、長腓骨筋(ちょうひこつきん)、腓腹筋(ひふくきん)、前脛骨筋(ぜんけいこつきん)、ヒラメ筋です。

長腓骨筋や腓腹筋

この中で特に意識をするのは、縫工筋(ほうこうきん)、大腿直筋(だいたいちょっきん)、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、腓腹筋(ひふくきん)です。

縫工筋や大腿直筋

大腿直筋、内側広筋、外側広筋は3つセットで大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と呼ばれます。
厳密には、大腿直筋の後ろに中間広筋(ちゅうかんこうきん)という筋肉があり、それと4つセットで大腿四頭筋と呼ばれるのですが、中間広筋は大腿直筋に隠れて表面上は見えないので、この講座では割愛(かつあい)しています。
これらのポイントについては、STEP3、4の下半身の筋肉パーツの描き方にて解説していきます。

表面上で見えない筋肉

続いて背面から見た下半身の筋肉図です。
上から順に、中殿筋(ちゅうでんきん)、大殿筋(だいでんきん)、腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)、薄筋(はっきん)、 大内転筋(だいないてんきん)、大腿二頭筋(だいたいにとうきん)、半腱様筋(はんけんようきん)、 半膜様筋(はんまくようきん)です。

背面から見た下半身の筋肉

続いて、腓腹筋、ヒラメ筋です。

腓腹筋やヒラメ筋

この中で特に意識をするのは、大殿筋、大腿二頭筋、半腱様筋(はんけいようきん)、半膜様筋(はまくようきん)、腓腹筋です。

意識すべき筋肉の名称

大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋は3つセットでハムストリングスと呼ばれます。
これらのポイントも、STEP3、STEP4にて解説していきます。

ハムストリングス

続いて筋肉の位置を立体的に捉えるために、横向きと斜め向きも見てみましょう。
横向きの筋肉を描く時のポイントは、中殿筋の位置と、そこから繋がる全面の筋肉と背面の筋肉を分ける腸脛靭帯(ちょうけいじんたい)、大腿四頭筋(だいたいしとうきん)の見え方に注意をしましょう。

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下半身の形の取り方

正面からの下半身の基本的な形の取り方を解説していきます。
まず初めに、下の下半身のイラストをご覧ください。
これは、脚を描き慣れていない方がやってしまいがちな、誤った下半身の描き方です。

誤った下半身の描き方

この描き方では絶対に駄目という訳ではありませんが、よりリアリティを持たせるために少し修正を加えてみます。
ヒトの脚の骨は、骨盤から垂直に地面に下りているわけではなく、骨盤の外側からやや内側に向かって斜めに下りています。

人の足の生え方

そして、その太ももの骨の先端が、内股に出っ張りを作ります。
ただし、ここは膝ではありません。
この出っ張りを描く際に、縫工筋(ほうこうきん)のラインを描き加えると、よりそれらしく見えます。

縫工筋のラインを描く

内股の出っ張り下に膝のお皿があり、そこからさらに、少し内側にすぼませるように膝下のラインを描きます。

膝と膝下のラインを描く

くるぶしは、カタカナのハの字のラインに配置します。

くるぶしの配置

修正前と修正後の線画を比べてみると、修正後は腰から膝上へ、膝下から足首にかけて二段階にすぼまっているのがお分かりいただけると思います。

修正前と後の下半身の線画

続いて横向きの下半身の描き方です。
脚は大きくS字を描くように形を取ります。

横向きの下半身の描き方

横向きで難しいのは人物が前後に倒れないように重心のバランスを取ることです。
バランスを取る時に人物の耳の付け根から地面に向かって垂直に線を引くと、重心線が取れます。

重心線を引く

重心線が地面と接しているところに、人物の土踏まずがあるように描くと、人物が真っ直ぐ立っているように見えます。

土踏まずを描く

また、女性は背中のカーブを大きくし、腰を後ろに引き気味にすると女性らしい立ち姿になります。

女性の立ち姿

姿勢の悪いキャラは、背中を丸め、腰を後傾させて前につき出すようにするとそれらしく見えます。

姿勢の悪いキャラの描き方

どの直立姿勢でも共通して気を付けるのは、膝が重心線を通るようにするのと、足首が膝よりも前に出ないようにすることです。
ただし、膝を曲げているときは、膝が重心線を通らないこともあるので気をつけましょう。

重心線と膝の位置関係

正面の筋肉の描き方

それでは、下半身の筋肉パーツの描き方を解説していきます。
正面から下半身を見たときに目立つ筋肉は、大腿直筋、内側広筋(ないそくこうきん)、外側広筋(がいそくこうきん)、この3つセットの大腿四頭筋(だいたいしとうきん)と、縫工筋(ほうこうきん)、腓腹筋(はいふくきん)です。

正面から見た下半身の描き方

最初に説明した、骨盤の外側から内側に下りる骨のラインに沿って、縫工筋を描きます。
その縫工筋の外側に隣接して、大腿四頭筋を描きます。

縫工筋と大腿四頭筋を描く

ふくらはぎの筋肉、腓腹筋が内側に見えますので、ふくらはぎは内側の膨らみを大きめに描きます。

内側のふくらはぎは大きめに描く

もう少し描き込みがする場合は、太ももの内側の内転筋郡(ないてんきんぐん)と薄筋(はっきん)の境目の線を描いたり、大腿筋膜張筋(だいたいきんまくちょうきん)と縫工筋、大腿直筋(だいたいちょっきん)の境目を描いても良いでしょう。

さらに筋肉を描き加える

また、膝の向きと足の向きは同じ方向を向きますので、膝は内側を向いているのに足は外側を向いている等が無いようにしましょう。

膝と脚の向きに注意する

女性の場合、筋肉の描き込みはあまりしない方が柔らかさが出て良いのですが、縫工筋のラインを少し描いてあげるとリアルさが増します。

縫工筋のラインを加える

女性は骨盤が広いので、脚の付け根が男性よりも左右に開いており、両太ももの間がわずかに離れています。

男女の骨盤の違い

また、太ももの向こうにお尻の肉が見えるのも女性ならではですが、これは女性のお尻は男性よりも脂肪が多く、お尻の肉が付く位置も男性より低いためです。

男女のお尻の脂肪の違い

また、男性は腰から太ももにかけて太くなり、膝上にかけて緩やかにカーブを描きますが、女性は太ももの付け根あたりに最もボリュームがあり、膝にかけて急激にシュッと細くなるので描き分けをすると絵に説得力が増します。

男女の下半身の描き分け

背面の筋肉の描き方

続いて背面の筋肉のパーツの描き方を解説していきます。
背面から下半身を見たときに目立つ筋肉は、大腿二頭筋、半腱様筋、半膜様筋、この3つセットのハムストリングスと、大殿筋、中殿筋、腓腹筋です。

背面からみた下半身の描き方

背面で難しいのがお尻なのですが、お尻の筋肉はちょうど豆を2つに割ったような形に盛り上がります。

お尻の筋肉の描き方

男性のお尻にはえくぼがありますが、これは骨盤と太ももの骨の接続部にあたります。
えくぼはお尻の脂肪が少ない男性ならではですが、特に引き締まったアスリートによく見られます。

骨盤と骨の境目のえくぼ

太ももの裏のハムストリングスは半腱様筋と半膜様筋を1つの束とし、大腿二頭筋との境目を描いてあげるのが良いでしょう。

太ももの裏側の描き方

腓腹筋は前面と同じく、内側寄りに配置します。

腓腹筋の配置

膝裏の描写は、ハムストリングスと腓腹筋の形や配置を意識しつつ、アルファベットのHを書くようにすると、それらしく見えます。

膝裏はHの形に描く

また、女性のお尻は前面でも説明したように、男性よりも骨盤が広いのでお尻が左右にふっくらと広がります。

女性の背面から見た下半身の筋肉

男性のお尻の筋肉はお尻の上部から中間部に付きますが、女性のお尻の脂肪はお尻の下部に付くので、 男女で肉が付く位置が違うということを意識して描きましょう。

男女で肉がつく位置が異なる

実際に男性の下半身の筋肉を描く

実践イラストメイキング

それでは、これまでの内容を振り返りながら、走っている人物を実際に描いていきます。
先に大まかなラフを取っていますので、下半身の描き方に重点を置きながら、まずは裸体のラフを起こします。

裸体のラフ

走っているときは、体のねじりを意識します。
顔は進行方向を向き、髪は後ろになびかせてスピード感を出します。

体のねじりを意識する

走るという動きは脚だけでなく全身の筋肉を使いますので、上半身にもバランスよく筋肉を付けていきます。
奥の脚の向きは、太ももは大腿直筋と内側広筋が見え、外側広筋は隠れて見えません。

見えない部分の筋肉

内腿には内転筋郡と薄筋の境目を描き加えます。

内腿の筋肉の描き方

まだ少し物足りない気がするので、縫工筋のラインも描き加えました。

縫工筋のラインを加える

腓腹筋、ひざ下の骨のラインを描きます。

腓腹筋とひざ下のラインを描く

奥の脚は上に持ち上げる力が加わっていますので、太ももの表の大腿四頭筋が収縮し、盛り上がります。

太ももの盛り上がりを描く

手前の脚は、縫工筋のラインを描き加え、大腿直筋と外側広筋を描きます。

手前側の脚の描き方

お尻の筋肉も少し覗くように描いてあげます。
手前の脚は後ろに蹴り上げる力が加わっていますので、太ももの裏側とお尻の筋肉が収縮し、盛り上がります。これで裸体のラフは完成です。

お尻の筋肉を描き加える

続いて陰影をつけていきます。
右手前から左奥に光が差している想定で塗っていきます。

陰影を付ける

まずは、ざっくりと体全体と、腕や脚の下面(しためん)に影を付けていきます。

体全体に大まかに影をつける

大まかな影が付けたら、ブラシサイズを小さくして細かい影を付けていきます。
体のひねりを強調する為、服のシワを斜めに大きく付けました。

細かい影をつける

筋肉は発達すると厚みが出ますので、それぞれの筋肉ごとに丸みや厚みがあるのを意識しながら影を付けていきます。
筋肉と筋肉の境目はシャープに、丸みのある部分はぼかして柔らかく影を付けると良いでしょう。

筋肉の境目をぼかす

今の影をつけた状態では少し立体感に乏しいので、さらにもう一段階影を付けていきます。
先程付けた影の中で、埋もれてしまった細部の影を塗り足します。
ここで影を入れすぎるとくどくなってしまうので、本当に必要なところだけに絞って塗っていきます。
最後に、影の不透明度を調整して完成です。

影の入れすぎに注意

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まとめ

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幸坊

名前は「ゆきんぼー」と読みます。 社会人をしながら、まったり創作したり、時々絵のお仕事を頂いたりしています。 筋肉と植物と着物とお姉さんと猫をこよなく愛しています。


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久瀬優祈

初めまして、久瀬優祈と申します。動画のナレーションを担当させていただきます。皆様のイラストいつも楽しく見せていただいておりますので、少しでもお力添えできるよう頑張ります!

この講座の制作環境

OS:Windows
ソフト:Photoshop
タブレット:wacom bamboo comic

イラレポを投稿しよう

男性の下半身の筋肉を実際に描いてみましょう!


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